福祉正義党（ふくしせいぎとう、インドネシア語: Partai Keadilan Sejahtera）は、インドネシアの政党。公式の略称は、PKS。
PKSは、1998年に設立された正義党から分派した政党である。同党はもともと、エジプトのムスリム同胞団運動の影響を受けており、イスラム教が公的生活の中心的役割を果たすことを求めるとともに、イスラム防衛戦線212集会などのインドネシア及び国際的なイスラム主義運動に政治的支援を提供していることから、イスラム主義政党とみなされていた。今日では、パンチャシラ教義に準拠し、シャリーアを主要な目標として掲げていない国家主義的のイスラム主義政党とみなされている。
歴史
政党の起源は、1980年代から1990年代にかけて大学のキャンパスで影響力を持ったジェマー・タルビヤとして知られる宗教運動である。ジェマー・タルビヤの活動家たちは1998年7月20日、ヌル・マフムディ・イスマイルを初代党首として、同党の前身である正義党を設立した。正義党は、1999年の選挙で2004年の選挙に必要な2％の得票率を満たせなかったため、2002年4月に福祉正義党として再結成された。2004年の選挙では、PKSは7.3％の得票率と550議席中45議席を獲得し、議会で第7位の政党となった。
これは1999年の1.4％から増加である。また、党首のヒダヤット・ヌル・ワヒドが国民協議会議長に選出された。PKSの強い支持は大都市、特に2004年に最大の議席を獲得したジャカルタにある。2009年の選挙では4位となり、得票率は7.88％に上昇し、12議席を獲得した。
2004年のスマトラ島沖地震の後、PKSはアチェ州にボランティア救援隊を派遣したほか、いくつかの救援・復興プロジェクトに関与している。長年にわたり、党内では特に、一方は現実主義者、他方は理想主義者という陣営間の対立が長期化してきた。現実主義陣営は、一般に世俗教育を受けた若手幹部で構成され、理想主義陣営は中東の教育機関を卒業した年配幹部で構成されることが多い。2011年10月5日放送のインドネシアのテレビニュース番組「Liputan 6 Petang」は、PKSの副事務総長でインドネシアの下院議員であるファリ・ハムザが、汚職撲滅委員会を解散させる案を提起したと報じた。Kompasによると、下院第3委員会の副委員長で法務、人権、治安を担当したハムザは、2011年10月3日に下院で行われた協議会で初めて汚職撲滅委員会の解散を提案した。2010年代に入り、党内では党首の交代が急速に進んだ。
2013年、ルトフィ・ハッサン・イシャークが汚職撲滅委員会によって汚職容疑により逮捕され、アニス・マッタが後任の党首に選出され、最終的にタウフィック・リドがマッタの後任として幹事長に就任した。タウフィックは2017年2月6日、合併症のため52歳で死去した。
2021年と2022年に、国家資本法と性的虐待の犯罪法案を否決し、2008年にスハルトを国家英雄として支持した後、国民の一部はPKSの解散を求めた。
脚注
