ハイリー・ストラング』(Highly Strung)は、イギリスのギタリスト、スティーヴ・ハケットが1983年に発表した6作目のスタジオ・アルバム。ハケットは本作を最後に、カリスマ・レコードを離れた。

背景

前作『キュアード』(1981年)に引き続き、ハケット自身が全ボーカル・パートを担当した。後にマリリオンのドラマーとなるイアン・モズレイが参加している。

反響・評価

本作からの先行シングル「セル151」は、ハケット初の全英シングルチャート入りを果たし、最高66位を記録した。そして、本作は3週にわたり全英アルバムチャートでトップ100入りして、最高16位となった。

ロビン・プラッツはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「"Cell 151"は、ゲート・リバーブ(以前ハケットのバンド・メイトであったフィル・コリンズが開拓したエフェクト)を深くかけたドラム・サウンドにより、パンチの効いたモダンな音作りとなった。アルバム全体において、こうした音作りのスタイルが貫かれているが、ハケットの曲を極めて効果的に補完している」「『ハイリー・ストラング』は、奏者/作曲家の両面におけるハケットの手腕の良い例である」と評している。

リイシュー

2007年のリマスターCDで追加されたボーナス・トラックのうち「ギター・ブギ」は、ハケットがライブのアンコールで頻繁に演奏していた曲のスタジオ録音ヴァージョンで、ジョン・ハケット(ギター)とチャス・クロンク(ベース)も参加している。また、「セル151」は12インチ・シングルのヴァージョンに差し替えられた。

収録曲

特記なき楽曲はスティーヴ・ハケット作。3. 7. 9.及びボーナス・トラックの10. 12.はインストゥルメンタル。各曲の収録時間は2007年リマスターCDに基づき、オリジナルLPの「セル151」の収録時間は3分30秒だった。

  1. カミノ・ロイアール - "Camino Royale" (Steve Hackett, Nick Magnus) - 5:27
  2. セル151 - "Cell 151" - 6:25
  3. オールウェイズ・サムホェア・エルス - "Always Somewhere Else" - 4:01
  4. ウォーキング・スルー・ウォールズ - "Walking Through Walls" - 3:48
  5. ギヴ・イット・アウェイ - "Give It Away" - 4:07
  6. ウエイトレス - "Weightless" - 3:31
  7. グループ・セラピー - "Group Therapy" - 5:47
  8. インディア・ラバー・マン - "India Rubber Man" - 2:31
  9. ハケット・トゥ・ピーセス - "Hackett to Pieces" (S. Hackett, N. Magnus) - 2:39

2007年リマスターCDボーナス・トラック

  1. ギター・ブギ - "Guitar Boogie" (Chuck Berry) - 2:11
  2. ウォーキング・スルー・ウォールズ(12インチ・ヴァージョン) - "Walking Through Walls (12" Version)" - 5:55
  3. タイム・ラプス・アット・ミルトン・ケインズ - "Time Lapse at Milton Keynes" - 3:52

参加ミュージシャン

  • スティーヴ・ハケット - ギター、ボーカル、ハーモニカ
  • ニック・マグナス - キーボード、シンセサイザー
  • ナイジェル・ウォーレン=グリーン - チェロ
  • クリス・ローレンス - コントラバス
  • イアン・モズレイ - ドラムス

脚注

注釈

出典

外部リンク

  • ハイリー・ストラング - Discogs (発売一覧)

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